口腔ケアの重要性を再確認!新宮公民館での講演会レポート

6月18日(火)と20日(木)の2日間、歯科衛生士の末次と共に、新宮公民館で講演会を行いました。

6月18日の講演

18日はケアマネジャーさんや民生委員さんを対象に、「口腔ケアについて~介護を必要とする方が元気でお過ごしいただくために~」というテーマでお話ししました。

介護施設では肺炎による入院が最も多く、その原因は「お口の中の汚れ」や「飲み込む力の衰え」です。

口腔ケアやリハビリを行うことでこれらを予防できます。

参加者の皆さんには、口腔ケアの重要性やその具体的な実施方法について、知識を深めていただきました。

 

6月20日の講演

20日には地域の高齢者の方々を対象に、「らくとく介護塾」の一部として講演を行いました。

「かかりつけ歯科医を持ちましょう~身体の健康はお口の健康から~」をテーマに、日常的な食事における歯の役割やお口の機能についてお話ししました。

おいしく食事をするためには、まずしっかり噛める歯が必要です。

健康な歯を保つためには、むし歯や歯周病の予防が重要です。

歯の寿命を縮めるむし歯や歯周病のメカニズムを理解し、定期的な検診や生活習慣の改善を通じて、今ある歯を1本でも多く守ることができます。

 

特に歯周病は糖尿病や認知症のリスクを高めることが知られています。

 

全身の健康を維持するためにも、歯の健康は非常に重要です。

 

また、「オーラルフレイル」についてもお話ししました。

オーラルフレイルとは、お口の機能が衰えていく状態を指します。

お口の機能には「食べる」「飲み込む」「話す」という役割があり、これらの機能が衰えると、食事の質や量が減り、筋肉の量が減少して体全体の衰えにつながります。

また、「話す」機能が低下すると、会話が面倒になり社会参加が減少する原因にもなります。

健康に過ごすためには「運動」「栄養」「社会参加」の3つが重要とされていますが、オーラルフレイルはこのうち「栄養」と「社会参加」を低下させる要因となります。

しかし、これらの機能の衰えは、ほんの少しずつ進むため、気づかないうちに衰えが進んでしまい「もとに戻せなくなる」ことが、最も恐ろしいことなのです。

 

そのため、早期に検査を受け、オーラルフレイルに気づくこと。

早い段階で、生活の中にお口の筋力のリハビリを取り入れることで、体全体のフレイルも予防できます。

当院では50歳以上の方を対象にオーラルフレイル検査を実施しています。

講演の最後には、参加者の皆さんと共に、唾液腺マッサージやお口の体操を行いました。

終了後には多くの方からご質問やご意見をいただき、非常に有意義な時間を過ごすことができました。

 

「おいしく食べたい」というのは、人生の最後まで残る欲求であり、多くの方が共通して持つ願いです。

 

この講演がその実現に少しでもお役に立てれば嬉しく思います。

参加してくださった皆さん、また会場の準備をしてくださったケアマネジャーさんをはじめ職員の皆さんに心より感謝申し上げます。

 

ありがとうございました。

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