自分の口臭が気になることはありませんか?
自分の口臭に気を付けることは、多くの人にとって重要な健康習慣の一部です。
口臭の原因の一つとされる『舌苔』について、その成因や予防・取り除き方について詳しく掘り下げていきましょう。
口臭とは?
口臭は、10代から60代の男女の約8割が気にしているとされ、その原因の一つとして『舌苔(ぜったい)』が挙げられています。
健康な人の口臭は、一般的に生理的なものであり、口腔内に存在する細菌が原因とされています。
舌苔とは?
舌苔は、舌の表面に口腔内の細菌が堆積してできるもので、舌の表面が白っぽい汚れが付いたような状態になります。
これは口腔内の粘膜が剥がれてできたもの、食べカス、細菌、微生物、唾液の成分などが結合してできます。
舌苔は口臭だけでなく、舌の表面にある味を感じ取る器官である『味蕾(みらい)』を覆ってしまうため、味覚障害の原因にもなります。
舌苔がつきやすい人
舌苔がつきやすい傾向にある人にはいくつかの特徴があります。
- 間食の回数が多い: 食事の合間に何度も食べ物を摂ることで口腔内の状態が不安定になり、舌苔がつきやすくなります。
- 食後に歯磨きをしない: 食後に歯磨きを怠ると、口腔内の細菌が増殖し、舌苔が形成されやすくなります。
- 寝る前の歯磨きが不十分: 寝る前に歯磨きを怠るか、不十分に行うと、口腔内が不潔になり、舌苔がつきやすくなります。
- 口呼吸や口が開いていることが多い: 口が乾燥し、唾液の量が減少すると舌苔がつきやすくなります。また、普段鼻呼吸をしていても、マスクを着用した場合など、息苦しくなって口呼吸が増えることもあります。
- 過度なストレスや舌の動きの不活発: ストレスが続くと口腔内の状態が不安定になり、舌苔が増えやすくなります。また、舌の動きが活発でないと舌苔が十分に洗い流されません。
舌苔がつきやすい場所
舌苔は特に舌の中央から後方にかけて奥の部分につきやすいです。
これは舌の付け根に近い部分が唾液で洗い流されにくく、舌の運動時に上顎と擦れることが少ないため、細菌が増殖しやすい好都合な場所とされています。
舌苔は多くの場合、舌の後方部からつき始め、時間が経つにつれて奥から前の方に増えていくと考えられています。
実際に舌苔がどこについているが、鏡の前で舌を前に出して確認してみましょう。
舌苔の取り方
舌苔を取るためには、舌専用のブラシややわらかい歯ブラシを使用します。
硬いブラシを使うと、舌の表面を傷つける可能性があるため注意が必要です。
舌の奥から手前に向かって軽くかき取り、3回程度『軽い力』でかき出します。
一ヶ所終わったら少しずつ横に移動していきます。
⚠️ 舌苔がたくさんついていても無理に一度に全部取ろうとしないでください!⚠️
日数をかけて少しずつ取り除くよう心掛けましょう。
無理なゴシゴシで舌の表面を傷つけると、剥がれた細菌がさらに舌の表面に蓄積してしまいます。
その結果舌苔がさらに増えてしまい、さらに口臭がひどくなってしまいます。
日数をかけて少しずつ取り除きましょう。
また、舌を掃除することは口臭予防だけでなく、誤嚥性肺炎の予防にも繋がります。
誤嚥してしまった際に、舌苔の細菌が肺に入り込んでしまうと、肺炎を引き起こすことがあります。
特に高齢の方や、長期間寝たきりの方や入院中の方には、歯科衛生士や第三者による定期的なケアが重要です。
厚い舌苔がついているときには、食後のフルーツにパイナップルを食べてみてください。
パイナップルには「ブロメライン」というタンパク質分解酵素がたくさん含まれています。
パイナップルを食べたときに舌がピリピリする感じになるのは、舌の表面についたタンパク質が取れるためで、この効果で舌苔を取ることもできるのです。
ただしパイナップルには、歯を溶かす酸も含まれていますので、食後の歯みがきも大切です。
舌専用ブラシも活用して、舌をきれいに保ちましょう。
当院では舌専用のブラシも販売していますので、気になる方はスタッフや受付にお声かけください。
正しい使い方やケア方法についても丁寧にご説明させていただきます(^^)。
口臭の気になる方はぜひ舌のケアにも注意を払い、健康な口元を保ちましょう。