口腔がんと口内炎:早期発見と予防の重要性

口腔がんが近年話題となっています。

舌を中心に発症することが多いがんですが、歯茎や頬、唇など他の部位でも発生することがあります。

特に日本では先進国の中で増加傾向にあり、30年前と比べて約3倍に増加し、年間1万人以上の患者さんがいると言われています。かつては60歳以上の男性に多く見られましたが、最近では女性にも増えてきています。

口腔がんが厄介な点は、初期段階では痛みがほとんどなく、口内炎と誤解されることが多いことです。そのため、早期の症状を見逃してしまうことがあります。

しかし、早期発見が治療と回復において何よりも重要です。

こうした理由から、口腔がんと口内炎の違いを知ることが大切です。

口内炎は通常2週間程度で自然に治癒することが多いですが、それ以上の期間が経過しても治らない場合は口腔がんの可能性があるため注意が必要です。

また、口内炎は黄白色をしていることが多いのに対し、口腔がんは白色のしこりのようなものがあったり、大きく腫れあがったりすることがあります。

これらの症状が全て口腔がんということではありません。

もし、上記に当てはまることがあれば、専門医の診断を受けてください。

口腔がんの予防にも取り組むことができます。

以下は予防のためのポイントです。

①お口の中を清潔な状態に保つこと:歯磨きやうがいを行い、口内環境を清潔に保ちましょう。

②むし歯・歯周病を放置しないこと:虫歯や歯周病が残ったままだと、痛みや腫れで口腔がんを見落としてしまう要因となります。早めに治療することが重要です。

③合わない入れ歯を我慢しないこと:適切にフィットしない入れ歯は口腔内の過度な刺激となり、がんのリスクを増加させる可能性があります。

④舌や頬の刺激に気を付けること:無意識に口内を噛んだり、刺激を与える行為は避けるようにしましょう。

口腔がんの予防は、日ごろからの定期的な口腔ケアと健康診断が大切です。

早期に発見・予防するために、定期的に当医院でのメンテナンスを受けることをおすすめします。

メインテナンス時に、むし歯や歯周病のことだけでなく、口腔がんの兆候がないかも合わせて確認させていただいております。

口腔がんに関する正確な情報を得るためにも、信頼性のある歯科医師と相談することが重要です。

自分や家族の健康を守るためにも、口腔がんと口内炎の違いを理解し、予防意識を高めていきましょう。

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