第66回春季日本歯周病学会学術大会へ参加してきました!

こんにちは、歯科衛生士の勝谷です。

先月5月26、27日の2日間開催された、

第66回春季日本歯周病学会学術大会に参加してきました。

学会は、春季と秋季の年に2回開かれますが、今回春季の会場は香川県高松市。

院長先生、衛生士の久保と3人で参加しました。

「歯周病を語ろう!~その原点から未来へ~」をメインテーマに、

歯周病は口の中の病気だけでなく全身疾患に大きく関わっているという内容でいくつもの症例を交え、学んできました。

私たち歯科衛生士は、中年期・高齢期の歯周病対策の重要性や唾液の知識について講義を受けました。

歯と歯肉の境目には歯周ポケットと呼ばれる溝があり、健康な歯肉であれば1~3ミリ程度ですが、歯周病が進行すると4ミリ以上の深いポケットになっていきます。

国民健康保険のデータベースのデータによると、75歳以上で4ミリ以上の歯周ポケットがある方と健康な歯肉の方では、4ミリ以上の歯周ポケットがある方は誤嚥性肺炎の発症率が増加すると報告されています。

さらにその後行われた追跡調査では、「歯周ポケットが6ミリ以上ある」「固いものが食べにくい」「口の中に食べかすがたくさん残る」「義歯が使えていない」に該当する方は、さらに要介護の可能性が高まるとの報告もありました。

お口の中の健康を管理することが、むし歯や歯周病を防ぐだけでなく、全身の健康状態の維持に大切か改めて学びました。

これからの日本は超高齢化社会となり、社会全体で健康寿命の延伸を目指すことが求められています。

その実現のために、「お口の中の健康を維持」していくことが歯科医療に携わる私たちの使命となります。

「お口の中の健康を維持」し続けるためには、歯科でのメインテナンス(定期健診)を受ける事が大切です。

どうしてもご自身だけでは磨ききれない場所や、専用の器具がないと歯石などが取り切れない場所があるからです。

また、定期的にお口の健康状態をチェックし、記録しておく事で、お口の病気を予防することができます。

しかし、それ以上に大切なことは、患者さん自身が健康のために行動を起こすことです。

年に4回のメインテナンス(定期健診)をきっちり受けていただいても、それは一年間に換算すると

4日/365日

残りの361日、日々のメインテナンスは、患者さん自身が行っていただく必要があるのです。

そして・・・

健康のための行動を、一人で継続・維持することは容易ではありません。

私たちはメインテナンス(定期健診)に来院なさる皆さんに、動機付け(モチベーション)を行っています。

モチベーションが高い患者さんほど口の中の健康状態は良好に保たれていると発表もあり、日々私たちが行っている動機付けの意味を再確認できました。

今回の学会では数多くの症例を見ることもでき、多くの気づきを得るきっかけとなりました。

また、歯科衛生士の役割と、歯周治療・メインテナンス(定期健診)において動機付け、お口の健康状態の管理の重要性も学ぶことができました。

明日からの診療でも、患者さんへ役立てていきます。

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