夏の水分補給におけるむし歯リスクと注意点

もうすぐ8月になりますが、暑い日が続いていますね。

夏の水分補給、皆さんは何を飲みますか?

暑い日が続くとスポーツドリンクを口にする機会が増えると思います。

しかし、このスポーツドリンクは飲み方次第でむし歯のリスクを大きく引き上げる要因となります。

スポーツドリンクに砂糖が入っているということはご存知だと思いますが、どれくらいの量が入っているのでしょうか?

ここでスポーツドリンクに入っている砂糖の量を見てみましょう。

市販のスポーツドリンク(500ml)の中には、なんと約30gの砂糖が含まれています。

スティックシュガーだと10本分、角砂糖だと9個分に相当します。

水分補給と同時にエネルギーを補給するために、ものすごくたくさんの砂糖が入っているのです!

すこしお話が変わって、むし歯のできる仕組みについてお話しします。

ステファンカーブという言葉をご存知でしょうか?

ステファンカーブとは人間のお口の中の歯垢のpH の変化を表したグラフのことです。

普段のお口の中というのは中性(pH 6.8〜7)の状態を保っています。

pHの数字が6.8~7より以下は酸性。それ以上はアルカリ性となります。

しかし、飲食をするとお口の中は中性から酸性へと傾いていきます。

そうすると歯垢の中の虫歯菌が糖分をキャッチして強い酸を吐き出します。

pHが5.5以下になると私たちの歯は溶け出していきます。このことを「脱灰」と言います。

しかし、私たちのお口の中では常に唾液が流れています。

この唾液が酸性に傾いたお口の中を中和歯の表面を修復してくれます。このことを「再石灰化」と言います。

時間にも個人差がありますが酸性から中性に戻るまでにかかる時間は約20分から1時間と言われています。

この再石灰化が行われている間にまた糖分を摂ってしまうと、お口の中が酸性にさらされたままの状態が長く続くのでとても危険です。

お話をもどして、スポーツドリンクとなると水分補給として飲む機会が多いです。

スポーツや活動の合間に、短い間隔でちょこちょこ飲みをすることで・・・

お口の中に常に糖分がある事で、

唾液が中和するスピードが間に合わず、

長時間に渡って歯が酸性にさらされたままの状態が長く続くため、

むし歯のリスクがとても上がってしまいます。

スポーツドリンクだけではありません。

その他のジュースや砂糖入りのコーヒー、紅茶も危険です。砂糖の入った甘い飲み物おやつと同じくらい砂糖が入っていますし、おやつと違って何度も飲んでしまいがちです。

ジュースももちろん『おやつ1回分』にカウントされてしまうため、なるべく摂取する回数を減らす事が大切です。

とはいえ・・・

「いや・・・スポーツドリンクも無いと熱中症になるし、甘いものも食べたいッ!!」

という方がほとんどだと思います。

大切なのは「脱灰」と「再石灰化」のバランスです。

上手くバランスが取れていればむし歯ができにくいと言われています。

この仕組みを知ることでむし歯になりにくいお口を作ることができます。

スポーツドリンクは絶対飲んではダメという訳ではありません。

スポーツドリンクで水分補給した際は、ブクブクうがいで口の中の糖分を減らしたり、回数を減らして「ここぞ」というときに利用するようにすると、リスクを大きく減らすことができます。

また、水分補給する場合であれば、お水やお茶などの砂糖の入っていないものに置き換えて飲む。

塩分補給のタブレットなどを利用して、水分補給のために必要な要素に絞り込むのもひとつの方法です。

正しい糖分の取り方は、量ではなく回数が重要です。

間食は1日1回が良いとされています。

また、むし歯ができる原因の第1位は間食です。

例え歯磨きができていても、飲食の回数が多いままだとむし歯は繰り返しできてしまうのです。

少しづつ回数を減らしていきましょう。

今回のお話をまとめますと・・・

  • 砂糖の入ったもののちょこちょこ飲み、ダラダラ食べはしない

できるだけ回数を増やさないよう、まとめて飲む、食べるなどの工夫をしましょう。

  • 水分補給はできるだけ砂糖の入っていないもの

例)水、お茶、無糖のコーヒー、紅茶

水分を摂ることは身体にもお口にとっても大切です。

適度に水分補給を行い、スポーツドリンクの飲み過ぎには注意して下さい。

むし歯にも熱中症にも気をつけて、本当に健康な状態でこの暑い夏を乗り切りましょう!

 

メニュー

診療時間
8:30-12:30
14:30-19:00