秋といえば「食欲の秋」。
さつまいもや栗、果物など、旬のおいしい食べ物が増える季節ですね。

食べすぎるとおなかまわりも少し気になるところですが、実は気をつけたいのはそれだけではありません。
食べる回数や時間、食べ方によっては、お口の中がむし歯になりやすい状態にさらされる時間も長くなってしまいます。
これまでのブログでも、おやつの選び方や甘い飲み物、夜更かしとむし歯の関係などについてご紹介してきました。
今回は、それらを少しおさらいしながら、特に気をつけたい「食べ方」について、もう少し詳しくお話しします。
むし歯予防は「何を食べるか」だけではありません
むし歯予防というと、「甘いものを控えた方がいい」と考えがちです。
もちろん食べるものの内容も大切ですが、もうひとつ意識したいのが「どのくらいの回数・時間をかけて食べているか」です。
食べ物や飲み物に含まれる糖質を利用して、お口の中の細菌は酸を作ります。
この酸によって歯の表面から成分が溶け出すのが「脱灰」です。
一方、食後には唾液が酸を中和し、歯を元の状態へ戻そうとする「再石灰化」が起こります。
お口の中では、食事のたびに「脱灰」と「再石灰化」が繰り返されています。

大切なのは、食べた後にお口の中が元の状態へ戻る時間をつくることです。
お菓子の「ちょこちょこ食べ」
例えば、おやつの時間を決めて食べて、その後は水やお茶を飲んでおしまい。
このような食べ方なら、お口の中にも「何も食べていない時間」ができます。
一方で、テレビや動画を見ながら、お菓子を手元に置いて少しずつ食べ続ける。
仕事をしながら、机の上のお菓子を時々ひとつ。

こんな「ちょこちょこ食べ」が続くと、歯が元の状態へ戻ろうとしている途中で再び酸が作られます。
食べる量だけでなく、食べる回数や時間が長くなりすぎないことも大切です。
飲み物の「ちょこちょこ飲み」
同じことは飲み物にもいえます。
ジュースやスポーツドリンク、砂糖の入ったコーヒーや紅茶などを、仕事や勉強をしながら少しずつ飲み続けていると、お口の中には何度も糖分が入ってきます。

以前のブログでも、スポーツドリンクを水分補給として何度も飲む「ちょこちょこ飲み」と、むし歯のリスクについてご紹介しました。
普段の水分補給は水やお茶を中心に。
甘い飲み物を楽しむ時は、食事やおやつの時間と一緒にするなど、飲むタイミングを意識してみましょう。
関連記事
「ちょこちょこ食べ+ちょこちょこ飲み」になっていませんか?
秋になって夜が長くなると、自宅で映画やドラマ、動画をゆっくり楽しむ時間も増えるかもしれません。
そんな時に気をつけたいのが、「ちょこちょこ食べ」と「ちょこちょこ飲み」の組み合わせです。
分かりやすい例が、映画館です。
映画を観ながらキャラメルポップコーンを少しずつ食べ、途中でコーラをひと口。
またポップコーンを食べて、しばらくしたらコーラを飲む。
映画を観ている間ずっと、食べることと飲むことが何度も繰り返されます。
もちろん、映画館で楽しむ時間まで我慢する必要はありません。
ただ、自宅でも毎日のように、お菓子を食べながら甘い飲み物を少しずつ飲む習慣が続いていると、歯にとっては「毎日が映画館」のような状態になってしまいます。

問題なのは、キャラメルポップコーンやコーラを一度楽しんだからということではなく、糖分を含むものがお口に入ってくる時間が長く続くことです。
寝る直前の間食には注意
また、寝る直前まで間食が続くと、さらに注意が必要です。
就寝中は唾液の分泌量が少なくなるため、お口の中を中和したり、再石灰化を助けたりする働きも弱くなります。
以前のブログでは、夜更かしによって増えやすい間食とむし歯の関係についてもご紹介しています。
特別な日は楽しむ。普段はメリハリを

だからといって、「甘いものは食べない」「映画を見ながらお菓子を食べてはいけない」という話ではありません。
旅行やお出かけの日、映画館に行った日、お祝いでケーキを食べる日。
そんな特別な日はしっかり楽しんで大丈夫です。
大切なのは、特別な日の楽しみと、毎日の習慣を分けることです。
- 普段のおやつは時間を決める。
- 水分補給は水やお茶を中心にする。
- 甘い飲み物も、だらだら飲み続けない。
そして、特別な日は楽しんで、また普段の生活に戻す。
食欲の秋を楽しみながら、「何を食べるか」だけでなく「いつ・どんなふうに食べているか」にも少し目を向けてみてください。
お口の中にも、食べていない「お休みの時間」をつくってあげること。
これも毎日の生活の中でできる、
大切なむし歯予防のひとつです。