キシリトールガムの効果と選び方:むし歯予防に役立つキシリトールの特性と効果的な摂取方法

今回はキシリトールについてお話します。
キシリトールと聞くとキシリトールガムを連想しますが、キシリトールにはむし歯を防ぐ役割があります。

〈キシリトールってそもそも何?〉

キシリトールは、ソルビトールやマルチトールと同じ糖アルコールという甘味炭水化物の仲間です。

お砂糖も、キシリトールも、広い意味では『炭水化物の一種』です。

引用:アサヒ飲料株式会社

自然界では多くの果実や野菜に含まれています。
また、糖アルコールの中で最も甘く、砂糖と同じ甘度を持っています。

キシリトールは溶ける時に熱を奪うので、口に含むとスーッとした冷たい感覚があります。

そのため、ミントの味によく合うことから、キシリトールを使ったお菓子には、ミント味が多く見られます。

 

〈キシリトールガムの効果〉

1.ミュータンス菌の活動を弱める

私たちの口の中に存在する「ミュータンス菌」は、虫歯の原因となる細菌です。

ミュータンス菌は1度口の中に住み着いてしまうと完全に除去することはできません。
キシリトールはミュータンス菌に取り込まれ、ミュータンス菌の活動を弱める働きをしてくれます。

 

2. 歯の再石灰化を助ける

引用:アース製薬
ミュータンス菌は砂糖をえさにして、酸を作り出しています。
この酸によって、歯が溶けていくことを【脱灰】といい、脱灰の回数がおおくなると、その結果むし歯になります。
唾液には酸をなくそうと修復する力があり、そのことを【再石灰化】といいます。
キシリトールをえさにできないミュータンス菌は、酸をつくることもありません。
酸性度が下がらなければ、歯の表面は脱灰を起こしません。 また、唾液による再石灰も効率的に働く環境になるのです。

 

3.唾液の分泌を促してくれる

キシリトールのひんやりとした冷涼感と、ガムを噛む効果で、唾液の出る量が多くなります。
唾液は口の中をきれいにしてくれる効果があり、【再石灰化】とともに、むし歯菌を洗浄する効果もあります。

 

 

〈キシリトールガムを選ぶ際の注意点〉

よくコンビニやスーパーで売られているキシリトールガムは、ガムに含まれているキシリトールの含有が30〜70%の物が多いと言われています。

しかしながら、キシリトールの含有率が90%以上でないと、むし歯予防の効果が期待できないと言われています。

どのようにして見分ければいいのでしょうか?

 

見分け方は簡単です!

成分表示で

【炭水化物】と【キシリトール】がほぼ同じ重さで表示されていれば、

キシリトール含有率の高いガムと判断できます!

 

冒頭にもありました通り、キシリトールも一般的なお砂糖も、【炭水化物】です。

上の写真は市販のキシリトールガムの成分表示ですが、

キシリトールやその他甘味料を含んだ【炭水化物】が、合計11.8g

そのうち【キシリトール】が入っているのは5.3gですよ

という表示がされています。

このガムの場合は、キシリトールの含有率は

5.3g ÷ 11.8g = 44.9%

といった具合で見分けることができます!

 

歯科専売品の場合ですと、このような表示です。
なぜか成分表示は『10粒当たり』で、キシリトール配合量は『粒あたり』なので、

すべて『10粒当たり』で計算しますと・・・

13.8g ÷ 13.0g = 94.2%

実際には、甘味料として含まれている材料は、キシリトール100%となっております。

こうして比較すると、歯科専売品と市販品ではずいぶん差がある事がお判りいただけるかと思います。

 

〈効果的なキシリトールの摂り方〉

・1日の目安として、3回1粒ずつ毎食後に噛みましょう

⚠️量を多く食べ過ぎると下痢になる可能性があります!⚠️

・歯磨き前に摂ると、より効果的です。
歯垢を落としやすくする効果があります。

・よく唾液を出すためにも、5分程度は噛み続けましょう。

子どもへのミュータンス菌の感染を少なくするためには、歯が生える少なくとも3カ月前から、保護者を始めとする子どもの周囲にいる人達へのキシリトール使用が望まれます。

キシリトールガムは効果的に摂取するとむし歯予防にとても効果的です♩
間食が多い方や、口の中が寂しい時などに取っていただくのもオススメです!

当院でも甘味料成分が、キシリトール100%の歯科専売品のガムを取り扱っています

 

ぜひ一度お試しいただければと思います!

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